大阪IRは「捕らぬタヌキの皮算用」

大阪IRは、年間約2000万人の来場者があり、約5200億円の売り上げが見込める、と大阪府・市は算出しました。
そうして政府がそれを容認し、夢洲でのIRおよびカジノの開業は、2030年を目指して進められています。

「おいおい、なんだよ、そのデタラメな数字は。2000万人? 5200億円? バカを言っちゃいけないよ」
と実際はおっしゃったわけではないけれど、まさにそう言いたげな、それらの数字を「捕らぬタヌキの皮算用だ」と喝破する、記事をみつけました。
企業家で経営コンサルタントの、大前研一氏に因る記事でした。──週刊ポスト2023年6月9・16日号(WEB配信は6月4日)

大阪市にある超有名なテーマパーク「USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)」には、毎日さまざまな入場者が国内外から押し寄せていますが、年間入場者数は、最高で1460万人(2016年)だそうです。
USJでさえ1500万人に達していないのに、大阪IRに──基本的にカジノで遊ぶ人たち、ということになるのでしょうが、2000万人も集まりますか。信じがたいです。

だいたいリアルなカジノではなく、オンラインカジノが世界的に流行ってきています。
リアルなカジノはすでに斜陽産業。
大手の「ラスベガス・サンズ」や「ウィン・リゾーツ」も赤字に陥っているらしい昨今です。

夢洲の土壌改良に788億円の税金をつぎ込むと決めた大阪市と、そして大阪府は、大阪維新の会が主導してIRを推進しているわけですが、維新にはそもそも、街づくりに対する「構想力」がないとも、大前氏は書いていらっしゃいます。

「万博もIRも公共土木建設事業ありきの“ゼネコン案件”でしかないのである。」

→大前研一氏の記事
政府が初認定した大阪IR計画は“捕らぬ狸の皮算用” 「年間来場者2000万人などあり得ない」と大前研一氏

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