新型コロナウイルスの禍(わざわい)が、いずれ過ぎたときには、世界の景色は大きく変わるだろう、変わらなければならないだろう、と多くの識者が予測しています。
わたしたち人間は、山をけずり森をこわして都市をつくり、CO2・二酸化炭素を大量にはき出しながら発展しつづけてきましたが、そのため未知のウイルスを、生活の場に広めてもきたようです。
それからまた、これまでの経済のかたちであるグローバルな新自由主義(しんじゆうしゅぎ)が、とにかく効率を高めるやり方だったため、地球環境にはずいぶん負担をかけることになってしまいました。
コロナ禍(か)の後は、そういう社会のかたちを見直さなければならないと、多くの識者が予測しているわけですね。
そしてヨーロッパを中心に、コロナ禍以前から起こっていた、グリーンリカバリーという、環境をととのえながら経済成長をめざそうという、うねりが、新型コロナの出現によってさらに大きく世界に広がろうとしています。
日本の経団連(日本経済団体連合会)という最大の団体も、これからは気候変動や貧困などの、社会課題にとりくむことによって、利益を上げるやり方も取り入れるよう、政府へ提言(ていげん)するそうです。
わたしたちはこの先はさらに、環境をみすえつつ経済を考える、そんな時代を生きていくことになるのでしょう。
IRとカジノを、社会はこれからも、成長の一手として捉えていけるでしょうか。